顔が緩んだ私に、悠斗は怒った顔で近づいて来る。
「お?悠斗?え?」
なんでそんな怒ってんの…!
「お前…どんだけ心配したと思ってんだよ!!このバカ!!」
「え、ごめ…」
こっちに近づきながら怒っている悠斗に戸惑いながらも謝ってみるが、収まってはくれなかった。
「急に瑠榎が帰ってないとか言われるし、かと思えばなんかやばい事に巻き込まれてるとか、次は入院したとか言われるし!」
ついにベッドの横まで来て、私を見下ろすように痛い視線が突き刺さる。
「え、あの…」
もちろん顔なんか見れなくて目を泳がせながら言い訳を考えていると、フワッと優しく抱きしめられた。
「俺が護れないところで無茶するの、やめろよ…」
そんな悠斗の体は少しだけ震えていて、心配かけちゃったなと反省した。
「ごめんなさい」
素直に謝った私から離れた悠斗は、ちょっと目に涙が溜まっていたけどいつも通りの笑顔に戻っていた。

