ようやく立てるようになった頃にはすでに授業が始まるチャイムが鳴った後だった。
心も体もボロボロで授業を受ける気なんてなれないし。
屋上にでも行こうかな。
立ち上がって制服に付いた砂を軽く払ってから屋上に向かってふらふらと歩き始めた。
ギイ…
なんとか階段を上りきって屋上の扉を開けるとまだ肌寒い風が吹く。
やっぱり屋上っていいな…。
足を前に進めて右肩をフェンスに預けながら体育の授業をしているグラウンドを見ることに。
みんな楽しそうでいいなあ…。
「はあ…」
「自殺はだめーっ!!」
「うわあっ⁈」
誰かにドンっとぶつかられ、視界がグラっと揺れた。
身の危険を感じ、両手で必死にフェンスに捕まる。
もう大丈夫だと分かると、急に心臓がバクバクと音を立てて動く。
ななな何?!
いきなり押された⁈
顔面フェンスにぶつけるかと思った!!

