「ん…」


どこだ?ここ…。

目を開ければ倉庫の天井が視界いっぱいに広がっていた。


「っ…」


体を起こせば頭が痛み、思わず手をやれば綺麗に巻かれた包帯の感触がした。

そして、自分の寝ていた場所が倉庫の中のベッドだとわかり、小さく息を吐いた。


髪をグシャグシャとしながら、何があったのか思い出す。


あー、そうだ…私殴られたんだった。


朔は大丈夫だったかな。

まあ、私がここにいるって事は朔も無事保護されているかな…。


ゆっくりと周りを見渡すと、壁に「黒龍4代目総長」とかかれた黒い特効服がかけられていた。


とりあえず、みんなのとこ行くか…。


そう思って、のそのそとベッドから出て扉を開けた。



『瑠榎っ!!』


「うおうっ!!」



びびった…。

扉を開けた瞬間、幹部の2人が扉の前で待機していた。



「あのさ…頭痛いんだから…大声出すなよ…」


『ごめん!!』


「だから、大声出すなって…」


『ごめっ…!』



ハッと気づいたように、“ん”と小さく続けた奴らを見てため息をついた。