少しバランスを崩しそうになったけど、なんとか耐えてぎゅーっとしてくれる朔の背中に手を回した。
「もし私がかわいいって思ってもらえるようになってるなら、それは朔のおかげだよ」
そう言ってから朔から少し離れる。
「ありがとう」
今、できる限りの笑顔で朔にお礼を言った。
「そんなの私だって!瑠榎がいなきゃ女の子の友達、1人もできなかったんだから!」
また、さっきよりも少し強く抱きついてくれる。
笑って私も手を回す。
「俺たちもいるんですけど」
「俺らも友達になってくれたんじゃないの?」
どこか拗ねたような佐山くんといつも通りの笑顔を向けてくれる里仲くんが朔越しに見えた。
「友達になってくれるの?」
小さく呟けば、朔が私の右腕へと移動してくれた。
朔と一緒にいるからなんとなく一緒にいてくれるだけだと思っていたから驚いてしまった。
「もう友達だと思ってたんだけどな」
少し困ったように笑う里仲くんに慌てて言葉を紡ぐ。
「私なんかが友達だなんておこがましいかも知れないけど!…これからよろしくお願いします」
「俺の方こそ」
「俺もね!瑠榎ちゃん!」
頭を下げ、顔を上げれば里仲くんと佐山くんの笑顔が目に入った。
キラキラと眩しい世界。
…ここにいたい。
そう、思ってしまった。

