「美味しかったー！」
カフェから出て1番前を歩く朔が満足そうに言った。
あの後10分ほどで朔の課題は終わって、みんなで行きたかったカフェに行けた。
「また行こうね！」
「うん。そうだね」
振り返った朔のキラキラと眩しい笑顔に返事を返したけど。
…いつまでこの平和が続くかな。
あの人にバレないように。
「瑠榎はどこか行きたいところある？」
後ろ向きに歩きながら、変わらない笑顔を向けてくれる朔になんとか不安を押し殺して笑顔を見せて答える。
「私は…朔がいればどこでもいいよ」
朔の大きな目がより大きく見開かれたと思えば、嬉しそうな顔で抱きつかれた。
「っと…！」
「なんで瑠榎ってそんなにかわいいの…！！」
