教室へと足を進めながらみんなの話を上の空で聞いていた。
「…か?…瑠榎!」
「あ…な…なに?」
朔に呼ばれてるの気付かないくらいボーッとしてた。
いつの間にか教室の前だし…。
「もー…ボーっとして!」
「ごめんごめん」
怒った顔をしている朔に謝ってからなんの話をしていたのかを聞いた。
「今日の放課後甘いもの食べに行こう?」
「俺と悠斗もいるけど」
整った顔の3人が少し不安そうな顔で私なんかを放課後の予定に誘ってくれる。
「うん、わかった」
「やったー!」
断るわけないのに、なんて思いながら喜んでくれる朔をみた。
「うわ!!チャイムなる!んじゃあまた後で!」
朔の声に、口々にまたあとでー!と言いながら3人とも自分の教室に走っていった。

