「聞いてる?!」



私が反応しなかった事に腹を立てたらしいボスの大きな声にビクッとなりながらも、肩にかけたカバンをぎゅっと握る。




「聞いてます…」


「ちょっと来なよ」



グイッ…



「いっ…」





腕を掴んで引きずられるようにどこかに連れて行かれる。


でも、なにも言えなくて。
1人で戦う勇気など、とっくの昔に無くなっている。