紅嵐の騒動から1週間。
怪我をした奴らも復活し、また元気な黒龍が戻ってきた。
紅嵐は解散したという情報が入ってきて以来、特にこれといった情報はなく、大人しくしているようだった。
あと変わったことといえば、私の顔が少し知られてしまったことくらいかな。
でも、特に喧嘩する回数が増えたわけではなく、これといって変化はない。
なので、いつも通り黒龍の倉庫でソファに座り、左腕に春真をくっつけてケータイでゲームをしていた。
「瑠榎〜。悠斗くんにお礼言いたいし、また倉庫に連れてきてよ」
「ん、わかったー」
ケータイのゲームから目を離すことなく、類に返事をすれば小さくため息が聞こえてきた。
ま。気にしないけど。
ケータイの画面にGAMECREARの文字が表示されてから顔を上げて類を見る。
「あ、あと2人くらい増えてもいい?」
「いいけど。座るとこあるかな」
目線を上にあげて考えてくれる類。
「下でいいじゃん。みんなでわちゃわちゃしよ」
「まあ、それでいいなら」
「ありがと」
許可を得て、類に笑顔でお礼を言ってからまたゲームを始めた。