「あはっ…あはははっ!!君が!?」
「守れなかった奴らがいたことは、私の失態だ。だから…仲間を守るために必死になってくれていた奴らを馬鹿にすることは許さない」
笑っているのに目が笑っていない中瀬が私を見下ろす。
「黒蝶がこんなに小さな子だったとはね〜。なんでそんなに必死なの。白龍なんてトップが弱いから仲間を守れなかったんでしょ」
「白龍を馬鹿にするなって言ってるのがわからない?」
中瀬を思いっきり睨むが、ニヤニヤした口元はそのままだった。
「ふふっ…。まあまあ、そんなに怒らないでよ。今から君を潰して黒龍も弱かったって言ってあげるからさ…っ!」
「瑠榎っ!!」
悠斗が私を呼ぶ声と私が中瀬の拳を避けたのはほぼ同時だった。
「へぇー…るかちゃんって言うんだ」
「お前に呼ばれる名前はない」
「つれないなあ」
ニヤニヤした中瀬に舌打ちをしてから急所を狙って拳をふるった。

