朔オススメのカフェに連れて行ってもらい、ケーキやら紅茶やらを注文した。
ケーキは今まで食べた中で1番美味しくて、紅茶もびっくりするくらい美味しい。
誰かとこうやってカフェに行くなんて今までの私では考えられなかった。
初体験が多すぎて頭がパンクしそうになる。
「ねえ、瑠榎。メガネ取ってみてよ」
「メガネ?」
驚いている間にひょいっと取られたメガネ…。
「か…かわいーっ!!」
「ちょっ…朔っ!メガネ…!」
朔に向かって手を伸ばすけど、その手にメガネが乗ることはなく。
「ね!髪切らない??」
「へ??切ってもいいけど…」
ぼやける視界でなんとなく朔が笑っているような気がした。
「んじゃあ切りに行くよ!!」
朔が頼んでいたジュースをいっきに飲んで立ち上がる。
私も続いて立ち上がって朔の後ろをついて行った。
ついたのはお洒落な美容院だった。

