「え、緊張する」
「今更何を…。大丈夫だから。はい」
「ちょっ…!!」
倉庫の前で立ち止まって急にそわそわし出した悠斗の背中を押して中へ入れる。
すると、中にいた奴らが一斉にこっちをみて知らない奴だとわかると威圧的に睨み始めた。
「誰だ、お前」
「え、ちょ…」
喧嘩を教えていたらしい類。
そして慌て出す悠斗。
そんな様子が面白くて、中には入らず外から覗き見る。
「ここに何しにきた?」
「ちょ…瑠榎ー!」
「ふふ…ごめんごめん」
少しずつ類に詰められ、後ずさりしながら私の名前を呼ぶ悠斗がさすがに可愛そうになり、笑いながらだけど倉庫の中に入った。
「あれ、瑠榎」
「お疲れ」
パッと怖い雰囲気が無くなり、悠斗が肩を下ろしたのが見えた。
「瑠榎さん!!お疲れ様です!!」
「おっすー」
悠斗の隣に立って挨拶してくれたみんなに返事を返す。

