「瑠榎さん!?」
扉を開けてくれたのは総長の拓実で、驚いたように声を上げた。
「久しぶり」
「お久しぶりです!中へどうぞ!春真さんも!」
「お邪魔します」
「しまーす」
遠慮なく中へ入れてもらい、ソファに腰掛けた。
幹部室には拓実しかおらず、そのまま話を進めることにした。
「どうしたんですか?」
「あぁ…また黒龍に戻らせてもらうことになったから挨拶に。急に居なくなって悪かった」
「そんな!無事でなによりです!」
笑ってくれる拓実に少し安心して話を続けた。
「ありがとう。あと、今紅嵐って族が怪しい動きしてるんだけど何か知ってるか?」
「紅嵐…。数名、やられました」
拓実の険しい顔に小さく息を吐いた。
「青もか…」
「も、というと…」
「黒龍も白龍もやられてる。紫龍はまだこれから聞きに行くけど、この調子じゃやられてるな」
拓実にさっき黒龍で話していたことを伝え、何かあれば誰でもいいから連絡をしてほしいと伝えた。

