1日の授業が終わり、帰る用意をしながらケータイを確認すると何通かの連絡があった。
「ん?類?」
類からの連絡を開く。
“紅嵐が動く。作戦を立てたいから今日の帰りに倉庫に来てくれ”
「紅嵐、ね…」
わかった、と返事を返してから席を立った。
「朔。帰ろ」
A組に顔を出せば、悠斗と來輝くんも一緒にいた。
「ちょっとまってね!」
「ゆっくりでいいよ」
急いで鞄の中に荷物を詰める朔に声をかけてからケータイが震えたのを感じて出入り口のすぐ隣で壁に背を預けながら確認する。
“また、黒が襲われた。”
「チッ…」
「瑠榎?」
思わず舌打ちをしてしまって、隣に来ていた朔に不安そうな顔をさせてしまった。
「あぁ…ごめん」
「どうかしたのか?」
悠斗も心配してくれる。
「いや、ちょっと黒龍のことでさ」
「そっか。俺らに出来ることあれば言えよ?」
「ありがとう。大丈夫」
こっちの事に巻き込むわけにはいかない。
それでなくても私がみんなと仲良くしてるせいで、みんなを傷つけているのに。
「さ。帰ろう」

