アイスクリーム【短編集】


“だった”例えそれが過去形であったとしても、私にとっては最高の台詞だった。

そう言い残し、君は歩きだした。
大きな背中は遠ざかるごとに小さくなって行ったが、君は決して振り向かなかった。

好き…だった


今でも好きだ。私は。

好きじゃなくなる日なんて一生ないだろう。


「好きだった」

私も叫んでみたがこれは君の耳に届く前に雨音に揉み消された。


END