「…まぁさっさと服を着て

 ついでにネクタイも自分でできれば反対はしませんが」



 私がそう言うと


 仕方のないようにのろのろと起き上がり

 用意しておいた制服に身を包んだ



 けれどネクタイだけはずっと手に持ったままじっと眺めて…



「…マリア、ネクタイ」




 悔しそうに言う坊っちゃんに、

 思わずプッと噴き出した