貴女は僕の運命の人ではありませんでした




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「ただいま~」




実家に帰り、自分の部屋へとすぐさま向かう。


シャワー浴びなきゃいけないのはわかってるんだけど、そんな気分になれなくてそのままベッドにダイブした。


・・・なんだか、今日は物凄く疲れた・・・。いろんな意味で。


智香さんの彼氏・・・か。


男から見てもいい男だった。悔しいけど・・・


智香さんと並んで歩く姿もお似合いだった。




「はぁーーーあ...なんかムカツク。っつうか、俺の方が智香さんと合ってるし!!」



そんな独り言を呟きながら、身体を起こし携帯をチェックする。




・・・純から着信3件、メールが7件。


昨日今日と全く連絡してなかったなぁ・・・




“たかちゃん?どうしたの?なんで連絡くれないの?電話下さい。”




・・・電話する気分じゃない。でも、メールだけ入れとくか。



“わりぃ...忙しくてメールも出来なかった。今日も疲れてるからもう寝るわ”




“忙しくてメールも出来ない”って、よく男が使う言葉だけど有り得ない。


メールなんて1分あれば送れるし。


“忙しくてメールも出来ない”っていうのは、“メールをする気がない”って事なんだけど。



純にメールを送ってから、智香さんにメールを作っていたら純から着信があった。


メールを作ってる最中だったから、勝手に通話になってしまった。