貴女は僕の運命の人ではありませんでした




次の日。


今日は昨日と違う理由で全く仕事が手に付かず・・・


見積りなんて、今の俺にはどうでも良くて。



・・・今日は智香さん、彼氏とデートかぁ。


って事は、メールも出来ないじゃん。


・・うわ・・めちゃ凹む。



明日にはまた逢えるってわかっているんだけど・・・


彼氏に会うって事は・・・あんな事・・・しちゃうわけでしょ?


あぁぁぁぁぁぁ!!マジ嫌だ!!






ふと、机の上の携帯に目をやるとメールの着信を知らせるランプが点滅している。


智香さんかも♪・・なんて、勝手に思い込んでメールを見たら・・・純で。




“今日、早く仕事終わりそうなら、たまには外食しない?”・・と。




あぁ・・純、今日は有休なんだっけ。


家でダラダラいても智香さんの事ばかり考えちゃうし・・・外で気を紛らわす方がいいか。



“了解。仕事が終わったらまた連絡するから”



“うん!!楽しみにしてるね!”





・・・純は俺の心の変化を知らないんだ・・・


何も知らずに相変わらず俺を好きでいてくれてる・・・


・・・いい気は・・・しないよな。




今日は・・・純に付き合うか。





俺はうーーーーーんっと背筋を伸ばして、頭を切り替えて仕事に集中した。