貴女は僕の運命の人ではありませんでした



打ち終わってから、休憩スペースでコーヒータイム。


ガラス1枚で休憩スペースとバッティングスペースと分けられていて、バッティングスペースの方を向いてカウンターテーブルがある。


そこに智香さんと並んで座った。


並んで・・・と言っても、俺と智香さんの間には一つ分の席があって、そこに智香さんのバッグが置かれてるんだけど・・・




「ってか、伊東くん、凄い!!凄い!!すごぉーーーーい!!ホントに野球やってたんだ!!」




「...ホントにって、信じてなかったんかい?!?!」




「いやいや...信じてはいたけど、あんなに打てるとは...もっと、ボテボテ..とか」




「...コラっ!!」



俺は、手を拭いたお絞りを智香さんにフワッと投げた。



それを智香さんは両手で受け止めて、“ハハハ..ナイスキャッチぃ!!”と笑顔で言う。





俺・・・女みたいかもしれないけど・・・その笑顔で胸がキュンとした。




・・・こういうの・・・なんかいいよな。






・・・俺、智香さんが好きだわ・・・