貴女は僕の運命の人ではありませんでした





その日は一日中イライラしっぱなしで。


子供に当たってはいけないと思いつつも無意識にノックの打球が速くなっていたり、


どうでもいいような事で怒鳴ってしまったりと最低な監督だった。






そんな時に、母親から“用事ができたから、今日は練習早退してすぐに帰って来い”とメールが入り、


いつもなら鬱陶しいなぁとか思うところだけど、今日は俺がこんな状態だってこともあって、そのメールで精神的に助かった。






野球の練習を途中で切り上げるなんて今までしたことがない。


まぁ・・・今日は実家でゆっくりして、夜にでもトモに逢いに行こう。








俺にはやっぱりトモしか居なくて。


トモにしか心も身体も反応しない。




トモと繋がっていると、


“愛してる...”


“絶対に離さない...”


“絶対に離れるな...” って柄にもなくスラスラ口から出る。





もちろん、身体が繋がっている時だけじゃなくて。


逢えない時も、一緒に飯食ってる時も・・・


最近はいつもトモへの気持ちが溢れてくる。






愛してる。



トモと一緒になりたい。



本気でそう思うようになっていた。