貴女は僕の運命の人ではありませんでした

その日、仕事が終わった後でトモのマンションに向かった。


昼間に今夜逢う約束を取り付けたから。


メールのやり取りではお互いに今朝のやり取りには触れなかった。





そしてマンションの裏口に車を横付けすると、すぐにトモが現れた。


トモは、スムースに助手席に乗り込む。





「お疲れ様!」





「お疲れっす。とりあえず...飯でもいく?」





「うん。そうだね...何食べたい?今日は貴司の食べたい物でいいよ!」





「...俺かぁ...そうだなぁ...」



・・・“トモが食べたい”なんて古典的なことが頭に浮かぶけど、今朝の事があってからなんとなく言い出しにくい。





「...あ。今、同じ事考えてるかも...」





「えっ?!?!マジ?!?!なんで?!そうなの?!?!」





「...ん。多分同じかなぁ...って。勘だけど?」





「イヤイヤ...トモってそんなにエッチぃかったっけ??」





「...は?」





「は?じゃなくて...俺と同じ事考えてるんでしょ?だから...って違うの?!?!」



・・・って俺墓穴掘った感じ?




「あたしは、“ラーメンが食べたい♪ ”って思っただけなんだけど?」


そう言いながらトモはクスクス笑う。




「そそっ!!俺も...ラーメンを...なんてね...
だっせーーー俺!!」





「ラーメンね♪んじゃぁ、いい店知ってるんだけどそこでいい?」





「あ...うん。どこ?」




するとトモはちょっと顔を赤くしてポツリと言った。







「うんと...ねぇ。ラーメンが美味しいラブホ...なんだけど...いい?」