こうなったのは、完全に成り行きだった

神宮寺君とデート、なんて。


「スカート…履くべきなのかな。あぁでも…」


持っている服をとにかく引っ張り出して、一人ファッションショー

男の子と二人っきりのデートなんて初めてで、どうしていいか分からない

この前の事を思い出すと、胸がドキドキと疼く。


抱き締められる力、温度、感触、全てが今もすぐに蘇ってくる


「あ、時間っ!」


気がつくと、もう迎えに来てくれる時間目前

意を決して、一番お気に入りのスカートを手に取る


よし、今日は頑張ろう


忘れさせてくれる、きっと


―――ピンポーン



「あ、片付けできなか…ま、いっか」


きっとこのインターホンは神宮寺君だ

カバンを掴んで部屋を出た


すると、玄関にいたのは神宮寺君と隼人だった