「俺は器用に二人同時進行で付き合える男じゃない…」


俺は軽く由真ちゃんの耳朶を噛む。


「あ、晃生さん!?」


「俺がお義父さんの跡取りになるのは由真の為だ…由真を大阪に連れて行きたく
ないんだ…それに本当に必要とされている場所で仕事する方が遣り甲斐もある・・・」



「晃生・・・さん」



由真ちゃんは俺の方に顔を向けた。



俺は静に唇を近づける・・・