【完】スーツの彼氏×制服の彼女

「・・・」


去年の盆休み。
帰省した晃生さんに仕事を手伝わせて…結局…私たちは一度もデート出来なかった
悲しい記憶が甦った。



「・・・帰って来るけど…」


「由真…晃生君にメールで頼んでくれないか?」


お父さんが私を一途に見つめて頼み込む。



「この不景気で仕事があるコトはとってもいいコトだから~私からもお願い」
お母さんは私に手を合わせて拝んで来る。



「わかった・・・」


私もお父さんの工務店の経営状況が思わしくないのは分かっていた。
必死掴んだ仕事だし…疎かに出来ないよね。