「……由真…」


「んっ?」


12月の屋上には寒いから誰も居ない。


冬特有のどんよりした曇り空を二人で眺める。



「俺の唇がすげぇ~凍えている…お前の唇であっためてくれ」



冬梧の甘い言葉が唐突に舞い降りて来た。


私の肩を抱いて…俯き加減の私の顎を指で強引に押し上げる。



「待って!?」