君だけを

朝僕は寝れなくていつもよりずいぶん早く外にでた。

そとは心地よくて待ってるのも苦ではなかった。



30分ほどして、椎名さんがあらわれた。



「しっ、椎名さん!おはよう!」

「おはよう...松岡くん」

僕はいつも通り二人乗りで学校へむかう。




ついに。

告白。



息ができないくらいバクバク言っている。







「しっ椎名さん!....」

「?はい。」

「いや、あのえっとー何もないや。」

「何ですか?」

「いや、えっあ、俺!椎名さん!おつきあいしてくださいっ!」

言った!言ったよ!ついに!



言ったよ!


「いいですよ。」

即答だった。

「いつどこへ行ったらいいですか?」


......どうやら僕の愛の告白は

お誘いにしか聞こえてなかったらしい。

なんだこの典型的な

天然さんは.....



「いや...」

僕は自転車を止めた。

「僕は椎名さんが好きだ。

お付き合いしてください。」



.........................


ながーい沈黙だった。








椎名さんは













「ごめんなさい。」



そう言うと自転車を降りて走って行ってしまった。






僕はしばらくそこでたたずんでいた。