「…ふーん。やっぱりね…。そうかと思ったんだ~…ふふふ。」
気味の悪い声が、私の耳に入り込んでくる。
耳をふさぎたくてもふさげない。
「うふふ…。私も土方さんのトリコになっちゃった。…なんてったって、格好いいし、女にモテるしぃ??」
私はゆっくり頷いた。
こ…声が出ない…!!
「ライバルだなんて思わないでねぇ??お前と花見は、レベルが違いすぎんだよ。」
「……ぁ…。」
震える声が、私の口から出てくる。
「ふふ…。ブスめ。一生土方さんに近づくんじゃねぇよ。」
「……ゔっ…!!」
私は投げ飛ばされ、庭に転がり込んだ。
世界が…地球が回ってる…!!
「いい気味。私の恋…邪魔しないでねぇ??」
『ガラッ』
乱暴に障子を閉める音。
私はこの状況を理解できなかった。

