そう言って、佳代ちゃんは私に、どんな顔、服装だったかを教えてくれた。
「ありがと、佳代ちゃん!!」
「うん…。でも、体には気をつけてね!!…その不逞浪士…結構強いって噂があるから…。」
「わかった。」
それからも、私は街の人たちに詳しく教えてもらった。
「髪はちょんまげ。目はつり上がってて、歯はほぼ抜けている…。ダボダボの服に、裸足…。」
考えるだけで想像がつく。
「名前は……『岸辺 豊太郎(キシベ ホウタロウ)』。」
その不逞浪士の情報をGETしたところで…。
あとは探して見つけるだけ…だけど…。
「刀…なんて使ったことないし…。」
そうつぶやくと、私はあたりを見渡した。
剣道を習うとこなんてないかなー??
…この時代にそんなのないか…。

