新撰組と一人の少女-sinzyu-(再)





今、一番苦しんでるのは沖田さんだ。

なのに、なんで私が泣いてるの。


でも、沖田さんの肩は、小さく震えていた。

顔は見えなかったけど、きっと泣いていたのだろう。


「……うぅ……。」


ごめんなさい。

沖田さん。

私、沖田さんも支えになってあげられなくて。

私だって沖田さんを助けたい。

…でも、きっと私にはできない。


私が思ってる以上に、沖田さんは苦しんでるはずだから。

沖田さんの気持ちを知らない私が、偉そうに言えないよ。


「沖田さっ…!!」


私、沖田さんの気持ちを知ろうともしなかった。

自分のことだけ考えてた。

最悪だ。

こんな自分が情けない。

凄く情けないよ。



その日、私は目がはれるまで泣き続けた。