新撰組と一人の少女-sinzyu-(再)





「ふぅん。…何時の間にそんなことが…ね。」

「はい。それで今、悩んでるんです…。」


私が沖田さんをチラッと見てみると、沖田さんの表情がおかしいことに気がついた。

なんだか今にも泣きそうな顔をしている。

私は焦った。


「おおお、沖田さんっ!???」

「………。」

「…大丈夫…ですか??」


やだな、どうしたんだろう??

私、何もしてないような気がするけど…。


沖田さんが苦笑いを浮かべた。


「…ははっ。悲しいっていうか、寂しいっていうか。なんで俺には誰も話してくれなかったんだろ??」

「…あ…。」


私は顔を曇らせた。

馬鹿だ…、私…。

沖田さんの気持ちも考えないで。


「最近は誰も俺に会いにきてくれない。話もすることがなくなった。」

「…」


沖田さんはゆっくり上を見上げ、寂しそうにこう言った。


「…まるで俺が死んでるかのように。」