新撰組と一人の少女-sinzyu-(再)




私は恐る恐る振り返った。

でも、あれ??

誰もいない。

空耳かなぁ??


そう思って目を逸らすと、私の隣の部屋の障子が開いた。

私は目を見開いて叫んだ。


「沖田さんっ!???」


沖田さんは唇に人差し指を当てて、「静かに」の合図をした。

私は小さく頷いて、沖田さんに駆け寄る。


「寝てなくても大丈夫なんですか??」

「うん。まぁ…ね。」


小声で会話をすると、沖田さんは「入って」と私を部屋に入れてくれた。

私は不思議な気持ちで正座をする。


「何かあったの??」

「え!?…あ、はい…!!」

「…何??」

「…え…と…。」


よく考えてみると、沖田さんと会話するの、久しぶりかも。

なんだかちょっぴり緊張しちゃうなぁ...。


「…真珠ちゃん??」

「え!?あ、はいいっ!!!」

「そんなに驚かなくても…。」


それから私は、おばさん達が未来から迎えに来たこと。

今、悩んでること。

すべて沖田さんに話した。