新撰組と一人の少女-sinzyu-(再)





私は呆然と土方さんの背中を見つめる。

すると土方さんがピタッと足を止めた。


「…おい。」

「…はい…??」

「帰るぞ。」

「え…。あ、あのおばさん達は…??」


ずっと身を固まらせてるおばさん達を見ながら、私は土方さんに向けて言った。


「しばらく屯所で過ごさせる。真珠には後で話がある。」

「…は、…はぁ…。」


私は不思議そうに呟くと、おばさん達に駆け寄った。


「しばらく屯所で過ごしてもいいんだって。…さ、行こう。」

「…し、真珠ちゃ…が、…か、刀で…、ああ…。」

「ちょっ、おばさん!!」


おばさん達はまだこの状況を理解できていないようで、その場に倒れ込んだ。

私は焦る。


「えええ、えっと後から詳しく説明するから…、ね…??」


おばさん達は、目を閉じて、コクリと頷いた。