新撰組と一人の少女-sinzyu-(再)





「真珠ちゃん!!!!!」

「……ぇ…??」


おばさん達の声に、涙をふき、後ろを振り返る私。

そこには、生き残ったままの男が私に刀を向けて、ニヤリと笑っていた。

…と思ったら、すぐさま私に刀を振る。


…死ぬ…!!!!





《グサッ…》

私が目を閉じると同時に、刀で何かを斬るような音がした。

私はゆっくり目を開く。

(…私、生きてる…)


そう思って目をこすり、よく前を見た。

…あれ…??

さっきの男が、血塗れのまま倒れこんでる。

もちろん息はしていない。


「…真珠。」

「…ひっ、土方さんっ!????」


私は目を見開く。

そう、私の目の前には、土方さんが。

土方さんが軽く私を睨んできた。


でも私はお構いなしに土方さんに問う。


「…助けに…きてくれた…んですか??」

「………さぁな。」


そう言って、土方さんは私に背を向け、歩いていった。