王子様は旦那様

「くるみのコト諦めたわけじゃないから、油断しないでね。拓斗」


ニヤッと恭ちゃんは笑って部屋を出って行った。



「………………」


「………………」



な、何だ!?


この沈黙わ!!
めっちゃ気まずいんですけど(汗)



「き、恭ちゃんも冗談言うんだね」


「……………」



無視かい!!


せっかく人が勇気を振り絞って話し掛けたのに(怒)



と1人悶々していると



グイッ


「ギャ!?」



いきなり腕を引っ張られた。



そして、あたしは拓斗の腕の中にいる。



「ちょ、えっ、何!?」



グッと拓斗の胸を押そうとするけど、ギュッと更に力を強くして抱き締めてくるから、抜け出せない。