THE CANCEL



翌日


「――……んぅ……」


窓から差し込む朝日に、眠たそうに目をこする


枕元に置いてある目覚まし時計を手探りで探し、時間を確認する


五時二十分


とりあえず上半身だけ起こすが、そのままうたた寝をしている

五時半


カチッ
『ジリリリリリリリリリッ』


けたたましく鳴る目覚ましによって、完璧……とまではいかないが頭が覚醒する


(………………眠い)


未だ鳴り響く目覚ましをいささか乱暴に止め、着替えると朝食の準備に取り掛かった



(朝は……パンでいっか)



嘉陽としては朝は白米の方がいいのだが、謎の物体を食べるのならばパンの方がいいという……


(焼くだけだし、簡単だもん)


しかし、何故か結局出来上がるのは謎の物体


(あ、今日はいい感じに焼けた)


“焼けた”というよりかは“焦げた”に近い状態

それをバリバリと食べ、牛乳を飲み干したところで一段落する



六時



まだまだ学校へ行くには早過ぎる時間帯だ