THE CANCEL



家に着き、とりあえずTシャツとジャージに着替えると、自室のベッドに横たわり、うたた寝をし始めた


――――


どれくらい経ったか

ふと目を覚まし、時計を見ると針は六時を指していた

明日の用意をしようと起き上がった時







ピンポーン








インターホンが鳴った


(誰……だろ……?)


今、嘉陽が住んでいるのは叔父が貸してくれた空き家だ

もともとは祖父母の家だったが、他界してからは合宿所として貸しだしていた

叔父としては嘉陽と一緒に住みたかったのだが、丁寧に断られたので、掃除を条件に貸したのだ



(叔父さんかな……? でもスペアキー持ってたよな…??)

ピンポーン

(そうすると勧誘か配達のどっちかだよな……)



ハァ……と溜息をつきながらも、食べ物だったらいいなぁ、と受話器に手を掛けた