Black Gold




手を振って私に背を向ける彼。

…もう、会えないのかな
そう思うと少し寂しくて、
気が付いた時にはまた声を掛けていた

「…どうしたの?」

「あの…えっと。
 お名前聞いてもいいですか?」

彼は一瞬不思議そうな顔をして、
それから柔らかく笑った。