Black Gold




白い、飾らない純白の花だ。

その花よりも目立つ白に包まれて
横になるひとつの人の体。

一歩進み、後ろ手にドアを閉めた

…寝てたんだ。
まぎれもない、あの日の彼女は
まるで最期の様に静かに、眠っていた

寝息が聞こえるぐらい、手前まで
静かに近づいて見下ろす。