「薫ちゃん、寝てないと駄目でしょ」

少し甲高い声に振り向くと、
いつも面倒を見てくれている
看護婦の飯沼さんが居た。

「飯沼さん…いつの間に。」

「ドア開けっ放しだったわよ?
 無用心にも程があるわ。
 気をつけないと駄目よ」

ハルの無防備って言葉が脳裏をかすり
思わずムッとする