二人が私に気付かないうちに、そっと部屋へ引き返した。
「あれ?早かったね」
「うん、トイレ混んでたから」
何もなかったふりをしてソファに腰掛ける。
まだ心臓がドキドキしていた。
もう誠司のことは思い出したくなかったのに…
明るい歌を歌って気を紛らわそうをするけど、どうしても心のモヤモヤが晴れない。
「友香?なんか元気ないね」
「んー、ちょっと頭痛いみたい」
「大丈夫?じゃあ今日は早めに帰ろっか」
「うん、ごめんね」
2時間のところを1時間で切り上げて、私たちはカラオケを出た。
麻衣とはバス停で別れて別々のバスに乗る。
1番後ろの席に座って、滲んだ涙を隠した。
その日の夜、私はコースケから渡された紙を取り出して広げてみた。
今日はもう誠司のことを考えたくない。
掛けてみようかな…
しばらく迷った後、私は非通知でコースケに電話を掛けた。
「もしもし」
「…コースケ?」
「うん。友香?」
「どうしてわかったの?」
「なんとなく掛かってくるような気がしてたから」
口のうまい奴、と思いながらも悪い気はしなかった。
「あれ?早かったね」
「うん、トイレ混んでたから」
何もなかったふりをしてソファに腰掛ける。
まだ心臓がドキドキしていた。
もう誠司のことは思い出したくなかったのに…
明るい歌を歌って気を紛らわそうをするけど、どうしても心のモヤモヤが晴れない。
「友香?なんか元気ないね」
「んー、ちょっと頭痛いみたい」
「大丈夫?じゃあ今日は早めに帰ろっか」
「うん、ごめんね」
2時間のところを1時間で切り上げて、私たちはカラオケを出た。
麻衣とはバス停で別れて別々のバスに乗る。
1番後ろの席に座って、滲んだ涙を隠した。
その日の夜、私はコースケから渡された紙を取り出して広げてみた。
今日はもう誠司のことを考えたくない。
掛けてみようかな…
しばらく迷った後、私は非通知でコースケに電話を掛けた。
「もしもし」
「…コースケ?」
「うん。友香?」
「どうしてわかったの?」
「なんとなく掛かってくるような気がしてたから」
口のうまい奴、と思いながらも悪い気はしなかった。