One Day~君を見つけたその後は~

ギブアップ寸前の私の目の前で、ヤマタロがゆっくりと胡坐を組みなおす。

そして、前かがみになりながら、私の肩におでこをのせてきて。


「はぁ……マジで自信無くす」


すごく、ものすごーく疲れた声で、そう呟いた。


ん? 
もしかして、戦意喪失? 

私、助かったの!?


極度の緊張状態からようやく解放されて、引きつりっぱなしだった頬の筋肉が一気に緩んだ。

よかったぁ……。

だいたい、ヤマタロはいつだってイジワルしすぎなんだよ。

私だって拒否したいわけじゃないんだから、もっと普通にしてくれればいいのに。

こういうことに慣れていない私には、逆効果なんだからねー!


……そんなふうに、ホッとしたのがいけなかったのかも。

私、何も考えずに、言っちゃったんだよね。


「あは。やっぱり自信、あったんだー」


って……。