One Day~君を見つけたその後は~

「そうかそうか、やっぱりお前もそう思うかー」

完璧に調子に乗ってる先生に手招きされて、慎はゆっくり歩いて私たちの傍にやってきた。

「うん、そうだね。言い得てると思うよ」

そして私のことを見下ろして、意味深な笑顔。


「もーうっ! 慎まで笑ってないで、少しは否定してよっ!」

怒ってぷくぅーってほっぺたを膨らませたら、余計にそれがまん丸で月みたいだって二人で大笑いし始めるし。

挙げ句の果てには先生ってば、狸だとかポンポコリンだとか言いながら、お腹をたたき出す始末だし。


もうやだ。
この二人ってば、ホントに最悪!


すると突然、

「さーて。深月が怖い顔してるし、ビールも無くなったし。そろそろ部屋に戻るかな」

まだクックッて笑いながら、滝田先生が立ち上がった。

「お前達も早めに部屋に戻れよ。いつまでも二人で消えてると、他の奴らに勘ぐられるからな。話すことがあったらさっさと済ませろー」


……あれ?

もしかして、先生なりに気を遣ってくれたのかな……?


だけど、先生がやっぱり浴衣の裾をズルズル引きずりながら部屋に戻った後も、しばらく慎はじっと私を見たままで。

そんな沈黙が怖くて口を開いたのは、私だった。

「慎はどうしたの? 今からお風呂?」

「いや。まだ当分騒ぎが続きそうだったから、ちょっと息抜きに」

そう言うと慎は、私の後ろを回って、目の前のソファに腰掛けた。

向かい合って座る、私たち。


「……っていうのはウソ。ホントは深月を追いかけてきたんだ」

……え?