「何泣いてるの?」

ドアの外側から、声が聞こえる。

「泣いてないよ!!」

「涙声だけど?」

「これは、鼻が・・・」

「早く、あけて 抱きしめたいんだけど?」

「っ・・・」

「聞いてる?美優」

「聞いてるよ!!」

でも、ここで我慢して一人で頑張って成長したって事、証明しなきゃ。

「大丈夫だから、だからもう放っておいて!!」

「・・そうかよ じゃあ、勝手に泣いてろ」

「っ!!・・・っひっ・・」

涙が止まらない。

拓斗にそんな冷たいこと言われたのなんて初めてで、

悲しくてどうする事もできないよ・・・

素直に甘えればよかった。

素直に抱きしめてって言えばよかった。

素直に・・・

素直になれないあたしは、まだまだガキ。

次の日、体がだるくて起き上がれない。

まず、体に力が入らない。

頭がボーっとして痛い。