「零」

1人唸っていた私はその声で現実に戻された

「慧どうかした?」

「雨が降ってきた、小降りのうちに帰れ」

その言葉で外を見た

わぁ・・・

ほんとだ、雨降ってる

てかもうすでに小降りじゃないよね

外はどしゃ降りとまではいかないけど

それなりに雨が降っていた

時間によっては帰ろうかな?

と思って携帯を開くと咲にぃからメール

『雨が強くなる前に帰って来い』

・・・うん、帰ろう

「俺、帰るわ」

「わかった」

慧に言って帰ろうとしたときだった

「え~零帰るの?」

振り返ると悲しそうな顔をした藍が居たが今は

「兄貴が怖いから帰るよ、雷も鳴りそうだし」

「そっか・・・」

クールに言った零だが内心

(わぁ~兄貴とか慣れてないから変な感じ~)

みたいな感じで

藍の熱い視線に気づかずに倉庫を後にした