― 明日、誕生日…………




一瞬動きを止めた蒼介の顔を見てニヤリと笑う。




「焼き鳥屋じゃケーキは出せないけど、お祝いさせて?
どうせ用事なんてないでしょー?」




サラッと失礼な事を言いながら遥はケラケラ笑った。
いつもサバサバしている遥だが、夏帆の事を可愛いがっているのが 目に見えて分かる。




― この二人も一見、合わなそうな感じなんだけどな………




「そうよ!今日は私がごちそうするから。
急がなくていいから気を付けておいでー



……あ、蒼介君も一緒にお祝いしたいって。
じゃあねー!」




―プツッ……………




遥はいきおいよく電話を切った。