朝、俺は登校して真っ先に一年のクラスに向かった。



−1−E−



俺は教室のドア付近にいた女子に声をかけた。



「安西美優いる?」


「あッ…はいッ…」



俺が声をかけた一年は俺にそう答え、教室の中に入って行き、キャーキャー騒ぎ出した。




「美優っ。鮫島先輩来てるっ」




教室の女子の固まりの中に、安西はいた。



「鮫島先輩っ。やっと先輩から美優に会いに来てくれたぁ」


安西が上目遣いで俺を見る。



「ちょっといいか?」


「うんっ」







俺は安西を中庭へと呼び出した。


「こんなとこ呼び出してどうしたの〜?先輩。あっ、やっと美優と付き合う気になった?」



安西が俺の腕に自分の腕を絡めてきた。