「悪いけどそれは無理」 俺は安西に冷たく答えた。 「何で?な〜んで〜?」 安西はしつこく俺に聞いてくる。 俺は初めて飯を食う手を止めて安西を見た。 「好きな奴いるから」 そう言うと、安西はムスッとして 「それって、神谷璃子の事?」 って言ったんだ。 「そうだよ」 俺が答えると、安西は黙って食堂から出て行った。