「…冬矢」 「卒業おめでとう」 冬矢は笑顔で私に言った。 「璃子、迎えに来たよ」 冬矢の言葉に、私の目から涙が零れた。 「…うんっ」 私は作業着のままの冬矢に抱き着いた。 離れていた時間は寂しくて−… ご飯を食べる時の『いただきます』も、 寝る時の『おやすみ』も、 起きた時の『おはよう』も やっぱり隣には冬矢がいなきゃ寂しかったよ−… もう 離れない−… 冬矢から離れないよ−…