今日はバイトがたまたま休みになった冬矢くん。


私と夏季は夕飯の支度をしている時だった。



『ピンポーン』



チャイムが鳴った。




「ごめん、璃子。手離せないから出て?」



私はタオルで手を拭きながら


「はーい」



玄関を開けた。




ドアの向こうに立つ人物を見て、私は目を見開いた。






「…お母さん!?」






そこには





絶対にここに来るはずのない





お母さんが立っていた。






「こんばんわ…」





お母さんは静かな声で答えた。