「夏季〜」



お昼休み、雑誌を読んでいた夏季に声がかかる。




私達は声がした方を振り向く。



そこには夏季に手を振る竜くんと、冬矢くんが立っていた。



「どうしたの?」



夏季と私は教室のドアへと歩いていく。





「ちょっといいか?」




私達は廊下へと場所を移動した。







「え!?温泉??」


「うん、俺達もう卒業じゃん?卒業プチ旅行っつー事で、四人で温泉行くべ」



竜くんが夏季と私の返事を待っているようだ。



温泉って…


今まで行った事ない…。



すごく



楽しそうっ…





「勿論いいよ、ね?璃子っ」


夏季が私に振る。



「うんっ」






「んじゃ決まりっ。んじゃ今月の連休に行くからな〜」



私の返事で温泉決定。



私は冬矢くんの顔を見た。



ドキッ………




冬矢くんはすごく優しい笑顔で私を見ていた。