消して消されて

受信ボックスを開いて未読のメールをクリックした。

「えっ…?」

内容を確認した唯は目を見開いた。





「瞳が病院に運ばれた」





絵文字も何もなく、たった一文で簡素なメールだった。

しかも状況が全く分からない。

なぜ病院に…?

唯はすぐに電話を掛けた。

コール音が鳴る。

「早く出て…」

無意識に足を揺らしていた。

「もしもし…」

諦めて切ろうかと思ったとき、返事が返ってきた。

「夏希!?」

夏希しか出るはずないのに動揺しすぎて名前を呼んでしまった。